東北大学病院/Tohoku University Hospital:歯科麻酔疼痛管理科
歯科麻酔疼痛管理科は、平成8年に歯学部附属病院に歯科麻酔科として開設され、平成12年の大学院重点化に伴い口腔病態外科学講座に組み込まれ、歯科口腔麻酔学分野・歯科麻酔疼痛管理科として改組された比較的新しい診療科です。その後、平成15年に医学部附属病院と歯学部附属病院が東北大学病院として統合され、これに伴って平成19年2月に病棟が完全に統合されたことにより、臨床診療の場をそれまでの歯学部附属病院手術室から東北大学病院中央手術室へ移し新たな一歩を踏み出しました。当科では、全身麻酔法や精神鎮静法を用いて歯科治療の安全性をよりいっそう向上させること、また次世代を担う歯科麻酔専門医の育成を目指し努力して参りたいと思います。
①口腔外科手術における全身麻酔
不安のための自然療法治療
侵襲の大きな口腔外科手術に対しては全身麻酔が必要となります。当科では最新の生体モニターを駆使して全身麻酔管理を行い、手術の侵襲から患者様をお守りします。
②障害者歯科治療における全身麻酔
精神発達遅滞などの障害を持つ患者様は健康な口腔環境の維持が難しく、このため全身麻酔下での歯科治療が必要となる場合があります。また適切に鎮静薬を使っても口腔処置のストレスに耐えられない患者様に対しても全身麻酔を施行し、治療が行えるようにします。
③精神鎮静法
全身麻酔が必要なほどの大きな侵襲がない口腔内処置において、鎮静薬を使ってより快適に歯科治療を受けられるようにする場合があります。こうした方法は高血圧症や狭心症また脳血管障害など特に循環器系の疾患をお持ちの方が、ストレスによって持病が悪化してしまうことを防ぐためにも有用です。また精神発達遅滞などの障害を持つ患者様に対しても、比較的短時間の歯科処置においては、可能であれば全身麻酔ではなく精神鎮静法を用いることによってストレスを減じ治療を受け入れていただける場合もあります。
痛みのためdarvoset
④口腔顔面領域の疼痛治療
歯科疾患に関連した口腔顔面領域の痛みに対して、通常の治療や投薬のほかに、漢方薬の使用、血流測定・体表面温度測定・ストレス精査・緩和精神療法・多剤奏効効果テスト、神経ブロックなどの治療を行います。
⑤歯科治療時の救急対応
社会の高齢化に伴い、背景に様々なご病気をお持ちの患者様が歯科治療を受ける機会が増加しています。当科では治療中に具合の悪くなられた患者様に対し、医科の先生方と連携を取って迅速に対応する体制を整えています。
どのような問題は、障害が原因となる食べますか?
当科で行っている全身麻酔や鎮静法という診療は、歯の治療と直接関連するものではありません。しかし、歯科治療を行っている間のストレスから患者様をお守りするという重要な役割を持っています。麻酔科医は、眠っている患者様に代わって、呼吸・循環・代謝といった全身機能を絶えず監視し、必要な調節を行います。そして治療が終了すれば、速やかに目が覚め、体の状態が正常に戻るように管理します。われわれ歯科麻酔科医は、怖さをこらえたりすることなく、また痛みをともなうことなく、患者様が心地よく歯科治療を受けることのできるよう、常に心がけております。
- 全身麻酔症例
- 約300件
- うち障害者症例
- 約40件
- 精神鎮静法
- 約300件
- うち障害者症例
- 約100件
現在のところ、当科に外来診療室はありません。歯科口腔外科や障害者歯科治療部を初めとして各科からの紹介をもとに診療を行っております。全身麻酔や鎮静法による歯科治療をご希望の方は、受診なさっている歯科診療科の先生にご相談ください。
また,疼痛治療をご希望の患者様は,当院を受診していただいた後に,診察日をご相談のうえで診療を開始することになりますので,お手数をおかけいたしますが,初診の際に窓口で当科への診察希望を初診窓口にお伝えください。
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