これまで助けてもらった日本に何かをしたい:日経メディカル オンライン
東日本大震災の発生を最初に知ったのは"電話"ででした。当クリニックの受付の日本人スタッフが、医療保険のことで仙台の保険事務所と話していたところ、相手方が「あっ、地震だ」と言ったとたんに切れてしまったというのです。その場で聞いたときは正直、「また、地震か」と思っただけでした。
しかしその後、インターネットやテレビで流れてくる情報を見て愕然としました。「これが本当に日本で起こったことなのか…」。9・11のビル崩壊シーンをテレビで見たときと同じように、すぐには信じられないような光景でした。
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地震が起こった当日は、BBCやCNNをはじめ、ベトナム、韓国、シンガポール…、ありとあらゆる国のニュース番組が日本の情報一色でした。翌日からは、すれ違う友人みんなから、「あなたの家族は大丈夫?」「日本は大丈夫?」「本当にこんな大変なことになって申しわけない気分だ」と声をかけられました。あまりにも多くの人に声をかけられ続けたため、職場に着くのもやっとというほどでした。外来でも患者さんからまず聞かれるのは、「日本は大丈夫?」。診察そっちのけで心配してくれます。
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ベトナム人の同僚は、「ベトナムは今までさんざん日本に海外援助で助けてもらっているのに、こんな大変な目に遭っているときに何もできないのがもどかしい」と残念がっていました。ただ、ベトナムのあらゆるところで募金活動が始まっています。日本の企業や飲食店はもちろんのこと、多くのインターナショナルスクール、そのほか人が集まるところで義援金を募っています。世界中の人々が日本を心配し、応援していることを肌で感じる毎日です。
フランス人の友人は、「地震の後に略奪や殺人などの行為がなかったことは本当にすごいことだ」と感動していました。彼いわく、「これがフランスだったら確実に略奪が起こっていたよ」ということです。福島原発の事態ではネガティブなイメージが広がっているように思います。しかし、今回の地震で世界中の人が感じた日本のイメージは悪いものだけではないことも確かです。
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